in Inspiration2
前回より引き続き、Inspiration Vol.6 の様子を。
僕の場合は「空間に溶け込む」
でもこの人の場合は「空間を支配する」
Inspiration 2日目 高蝶智樹氏のライブクリエイション
Skull の仕上げにかかる高蝶氏
ピリッとした雰囲気がブース内に広がる。
段々と仕上がっていく Skull
黒に染まり、陰影が濃く深くなっていく。
「銀の塊から削り出す」といった手法を行っているのは高蝶氏だけではないだろうか。
迷い無く完成に向かう。おそらく銀塊を手に取った時点で完成形が見えているのだろう。
そして完成したのがこちら。
見る者を圧倒する存在感を持つ Skull
深く深く彫り込まれた渦に吸い込まれそうになる。
流れるラインに逆らわず「抜き」の部分まで魅せる。高蝶氏の技術には毎回圧倒される。
力強いラインが幾重にもなり重厚感が増す。どうやったらここまでの技術が身に付くのだろうか。(って聞いても「やってりゃ出来る」って言いそうだな)
高蝶氏は旅先で見た風景や感じた空気など、自分の感覚で感じた事の一瞬を切り取りインプロビゼージョンで Silver を彫っている。様々な場所を旅し磨かれてきた「感覚、技術、表現」
SPEED SPECTER の CONCEPT にこう記載されている
「何処かへ行き何かを創る。
旅の中でだけ掴める物が在り、その時だけしか創り出せない物。
表現する為の手段は技術であり、技術が存在して生み出される表現。
旅という時間の中で幾通りかの路を選び、幾通りかの技術で何かが創り出される。
行動が真実を表す様に、何処かへ行き何かを創る。」
旅に出るからこそ生み出せる何か。
ボストンから始まり東京を経てロサンゼルスで終える。高蝶氏の今回の旅の答えがこの Skull を形創っているのだと思う。